イミグリミン塩酸塩錠の味情報
今回お伝えするのはイメグリミン塩酸塩錠(ツイミーグ🄬)の味情報です
こちらの薬剤は内服薬であるメトグルコ(メトホルミン🄬)の重篤な副作用である乳酸アシドーシスを回避することを目的に開発された薬剤です。そのため、イミグリミンはメトホルミンと非常に類似した構造を有しています。そのため、イミグリミンはメトホルミンと一部で同様の作用を有していますが、同時にメトホルミンには見られない独自の作用もあります。
構造式が似ているため作用の類似性が見られる→味にも類似性が見られるのではないかということで今回検証を行ってみました
(メトホルミンは塩味が強いのでイミグリミンも同様ではと予想)
構造の類似性は以下の構造式や構造の類似性を示す指標の一つであるタニモト係数(類似性を示す1つの指標)を測定することでも示してみました。
構造式の見た目です
左がメトホルミン 右がイミグリミンです
今回の計算でのタニモト係数は0.42
錠剤の見た目です
製品の見た目もメトホルミンの500mgと似ているんですよね。。
味情報です
こちらも普通錠ですのメトホルミンの場合と同様にすぐに水で飲めば味を感じることはほとんどないのですが・・・
イミグリミンも粉砕して味を確かめました
イミグリミンの粉砕時の味は塩味(しょっぱい味)と苦味があります。
以上から構造式の類似性は作用の類似性のほかにも味の類似性にも影響する可能性が・・・あるのかもと・・・
今後はこのような情報も加えながら味情報(医薬品味見データベース)を更新・構築していきたいと考えています。
以上
タニモト係数
化合物間の類似度を評価する指標です。類似した化合物は似た性質を持つとされていますので、ある化合物が他の化合物とどれぐらい類似しているかを知ることは材料探索において有用であると考えられます。タニモト係数は化合物の分子構造をフィンガープリントに直し、フィンガープリント同士の類似度を計算した指標です。つまり、後述しますが用いるフィンガープリントによってタニモト係数の値は変化します。